プロが教えるデイサービスの選び方〜事業所編2
こんばんは。元気な60歳こもしんです。
デイサービス(通所事業)を運営して24年、経験から利用者にとってもデイサービス会社にとってもしあわせなデイサービスの選び方を伝授します。
以前、この様な記事を掲載しました。
本日は以下の項目について解説予定です。
3、立地
デイサービスの立っている場所でその性格をよみとることが出来ます。
30年以上前は、デイサービスや老人ホームは人里離れた場所に建っていました。今は逆に住宅地が多い様です。もちろん土地代は住宅地が高いし建築条件も複雑です。利用者のニーズを重視すると費用はかかっても住宅地や商業地を選ぶ方が良いでしょう。
4、設備
デイサービスの設備と言ったらカラオケを連想する人も多いとおもいますが、現在は少数派です。入浴設備も大浴場から個浴にシフトしています。とはいえ現実では個浴は小規模なデイサービスでないとむずかしいと思います。プライバシーなどを考えると個浴が好まれることが多いです。
最近は機能訓練をジムの筋トレマシンで行うところも増えています。1台30万円〜100万円するマシンが10台以上並んでるデイサービスも珍しくありません。特に男性利用者はマシンを好む傾向にあるようです。
送迎車は軽自動車からマイクロバスまで幅があります。利用者の希望としては送迎時間は短い方が好まれます。マイクロバスは10人以上を乗せて運行しますので送迎時間はどうしても長くなります。
厨房設備がしっかりしているデイサービスは厨房職員が常駐している可能性が高いでしょう。自前で昼食を調理してくれると出来立ての温かい食事がいただけます。また、病気によって特別の食事作りも可能でしょう。
5、内容
デイサービスの内容に大きな差はありません。しかし、積極的に特色を打ち出すデイサービスが増えています。一般的なものとしては機能訓練(リハビリ)を重視したもの、病気の専門知識を持った看護師を複数配置した療養型のもの、レクリエーションを中心としたデイサービス等です。
変わったものとしては、障がい者サービスと合体したもの、一緒に農作業をおこなうもの、仕事ができるデイサービス等、新しいサービスが次次と誕生しています。
6、加算
加算とはデイサービス事業所の基本報酬に加えて請求できる特別サービスです。入浴サービスや機能訓練サービスなどがそれです。この加算の有無を確認するだけでもそのデイサービスが何を重視しているのかが分かります。特に「事業所評価加算」という加算は、前年度の利用者の介護度の改善が明白な事業所だけが認められる加算で、レベルの高さが窺えます。
7、実績
実際にどれくらいの売り上げがあるのかを知る事はデイサービス選びの重要な要素です。簡単に言うと、稼働率が低いデイサービスはなるべく避けた方が良いと思います。利用者がまばらなところはそれなりの理由があると考えていいでしょう。約8割以上の稼働率があれば人気のデイサービスと見て間違いないでしょう。
8、疾患への理解
医学的知識が豊富なスタッフが多いと色々な場面で疾患に応じた介護を受けることが期待できます。例えばパーキンソン病と認知症は注意するポイントが違いますし、介護の仕方も違ってきます。デイサービス内の研修などで知識を培っているスタッフはデイサービスの質に直結します。
9、認知症対応型デイサービス
規模別の区分では紹介していませんでしたが、機能を認知症に対応することに特化したデイサービスがあります。認知症の介護は専門性が高く、難しいのも事実です。利用者のほとんどが認知症を患われており、他のデイサービスでは馴染むことが出来なかった利用者も、ここであれば在宅生活が続けられる可能性が高くなります。
次回は、利用者側の特性を解説していきます。