健康のためなら死んでもいい?
86歳になる母親が、インスタントラーメンを食べるボクを心配して、わざわざ新聞を切り抜いて、見せてくれた。101歳の医師が書いた本のPR記事です。30個くらいの長生きの秘訣が書かれているようです。長生きした医師は尊敬できますが、この本を買う気には、全くなりません。
ボクの基本的スタンスは、定年しても少しだけ仕事をしながら、健康的に暮らしていこう。ってこと。だからPR文にある一つ一つは納得できるものです。でも、出来るわけがないじゃないですか。甘いものを食べないとか、トランス脂肪酸が入っているものを食べないとか、加工食品を食べないとか。まったく現実的でない。できないですよ、何にトランス脂肪酸が入っているかいちいち調べなければ口にできないとか、今の世の中で加工食品なしで生活するにはコンビニを利用しないことと同じくらいむずかしい事です。
言うのは簡単なんです。「ああしてください。こうしてください。そうしないと病気になりますよ。」こんなことは誰にでも言えます。取りあえず間違いとは言えない事を並べていおいて、出来ないのは貴方に責任がありますという論法になります。ボクには納得がいきません。
昨日、Twitterでも気になる言葉を見つけました。女医さんのつぶやきだったのですが、「転倒の可能性が高いので、出歩くなと言っおいたのに、なぜ忠告を守らずにコケたんだ。」「貴方の意識が低いせいで若者の仕事が増え、社会保障費も増えることになる。」「もう、自費でお願いしたい。」そんな内容でした。引用しようとしたら、ブロックされて見れません。残念です。
人間が生きていくという事は、あらゆるリスクを背負って、自分の頭で考えて行動することだと思います。その中で事故はあり得ることですから、それについて社会的に保障をするだけです。アドバイスは有難いことですが、行動の制限は、法律でも破らない限り他人がすることではないでしょう。出来るならば患者さんの希望を優先して、その上で少しでも危険が少ない方法を話してやるとか、同じ目的でより安全な方法を提案するとか、考えることはあると思います。
健康を維持するのは国民の義務だとする意見もありますが、自由に生きる権利もあるはずです。それがわざと不健康になる行動でない以上は、ボクはのびのび動きたい。寒いゴルフ場では缶コーヒーはとてもおいしいし、釣りの途中の海辺で食べるシーフードヌードルは極上メシだ。動くことでの健康維持効果の方が、よっぽど大きいと思います。
100歳まで生きるためにいろんなことを我慢するなんて本末転倒な気がします。
そもそも100歳まで生きたくないし。
それでは、また明日。