映画「Winny」を観てきました
映画「Winny」公開翌日、上映時間は21:00~23:00
どうしても観たい、観なければいけない動機がありました
ボクにとって作品の出来不出来はあまり関係ありません
47氏こと金子勇氏の追悼を、10年の時を経て行なうための映画鑑賞でした
ヤバいフリーソフトがあるらしい
47氏と呼ばれる謎の男が開発したソフトで
画期的なファイル共有ソフトだという
当然のように強い興味を持ちました
ネット民も大興奮状態で、47氏の動向に固唾をのんで注目していたことは確かです
映画の中では47氏は著作権違反行為を幇助していないと主張した事になっています
ソフトを置いていたサイトには、著作物の共有はしないでくださいとの文言がありました
しかし、あの頃、2チャンネルでは47氏を含め、暗に違反は仕方がないだろうという雰囲気が確かにあったと思います
道頓堀から川にダイブする奴らみたいな熱病に罹っていたのでしょう
そしてその中心人物である47氏は、カーニバルのような空気の中で退くに退けない精神状態だったのではないでしょうか?
映画の中で47氏はひたすら純粋で無垢な人物として描かれています
本当にそうだったのでしょうか
純粋な悪党は存在しますが、純粋な善人は存在することが困難です
どこかで体制を破壊して自分たちのサブカル文化を解放したいという欲があったに違いありません
プログラミングとインターネットという武器を得てみんなと一緒に革命を夢見たのだろうと推測します
Winny事件として社会的にも大きな反響を呼び、主題は技術発展のあり方に移っていきました
47氏が逮捕されなければ日本は世界に遅れを取ることなく技術立国していたのではないか?
それは誰にもわかりません。次の開発は「ネコファイト2」だったかも知れません
ボクを含めネット民はそれでも良かったのです
47氏がソフトを作って、ボクらが使い倒す
時には不備を糾弾する。47氏は負けまいと改善する
ソフトを通して47氏と繋がる喜びをずっと感じていたかった
映画の鑑賞は、置いてきぼりにしてきたあの頃の感傷を弔うものでした
改めて47氏のご冥福をお祈りします