書評 破天荒フェニックス
『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』(田中修治・著/幻冬舎刊)は2018年9月に発売されて以来、たちまち重版、異例のヒットとなったビジネス小説です。「note」での連載中からクリエイターのエージェント会社コルクの代表・佐渡島庸平氏が作品に惚れ込み、幻冬舎のヒットメーカー・箕輪厚介氏により書籍化されました。(テレビ朝日HPより)
新春ドラマとして放映されます。
2020年1月3日(金)よる11:15~「第1夜」
2020年1月4日(土)よる11:15~「第2夜」
2020年1月5日(日)よる11:10~「第3夜」
原作の小説のレビューを書いていたので手を入れて転載します。
2018年10月にあるメルマガから誘導されてkindleで読んだ一冊。
あまり期待しなかったんだけど、つい一気読みしちゃいました。
全体の感想としては「 ぼくには出来ない冒険の旅 」でした。
一応ぼくも起業家のはしくれで、いろんな修羅場を経験しました。しかし、この本に描かれている修羅場は、比較にならないほど壮絶でタフなものです。こんな経験は頼まれてもやりたくない。
ただ、強烈に刺さる本でした。きっとボクがもっと若かったら憧れるんだろうと思います。
物語はある程度、事実を基にしているということで、次へ次へとのめり込んで読んでいきました。
M&Aというものはどんなものかは知っていても、体験する人はあまりいない。まして買収する側というのは想像もつかない。しかし、主人公はあっさり会社を買ってしまう。あんまり調べもしないで。
毎月毎月資金ショートの危機をギリギリのところでかわしていく生活は想像を絶します。「ぼくには出来ない冒険」と思う所以です。
ただ主人公たちは少しずつその強烈な刺激に慣れていき、刺激を楽しむかのような行動をとって行きます。最初は1千万円ほどの焦げ付き額が、後半では数十億円まで膨れていく。
もちろん売上もガンガン上昇するが、どこかネジが外れた思考が常態化する。そんな物語でした。
自分には出来ないことだが、もし、実行したら一体どんなことになるんだろう?
純粋に興味がわく。怖いもの見たさ?綱渡りのスリルはサラリーマンの人よりは共感度が高いかな。
ただ、もともとnoteというwebサービスで公開されていた文章とのことで、いわばブログみたいなもの。時系列が整理されていないのが玉にキズでした。ドラマの場合はそこのところを上手く編集されていると思います。
正直なところ、ぼくはオンデーズという会社を知りません。リアルな世界でどのように急成長してきたのかを見ていないので若干リアリティに欠けたのですが、それでもこの冒険活劇は、手に汗もので興奮して読みました。
読み終わりの感想は「やっぱ、本で仮想体験するのが精いっぱい」ってことです。
それでは、また明日。へたれですみません。