遅れてきたレビュー 映画「ジョーカー」
こんにちは。元気な60歳こもしんです。
映画館で観たい映画の一つでしたが、事情により時間がとれずDVDでの鑑賞になりました。
大好きなダークナイトのspin-off?になる作品ですので、期待していました。あまり良くないパターンですよね。この流れは。
狂気が産まれた経緯が面白くない
ロジカルに整合性を重視するあまり、現実的な理由が描かれており、創造性に欠けてしまった。
もともと精神病が有ったなんて、その時点で「なんだ、そうなんだ」ってなるでしょ。
狂気なんてものは最初から完全に理解するのは不可能なんだから、そこに集中して作品を創造して欲しかった。
「なるほど、貴方がジョーカーになったのは仕方ないことですね。」
ダークナイトで感じた強烈な狂気は、理解できないからこそ心の底で魅力を感じたのではないでしょうか?
ダークナイトにストーリーを合わせ過ぎ
ストーリーを破綻させたくなくて、アチコチで不必要な描写がダイナミックな物語の流れを阻害している。
少年期のバットマンはチラッと出せばそれで済むのに説明が多すぎて、自分からspin-off作品以上の価値はありませんよと言い訳しているようでした。
説明よりも感動とか恐怖などの心を揺り動かす体験が欲しくて映画を観ているのに、終始冷静な自分がいました。
不安定な現代の世情をリアルに描写してる
貧富の差や人種の差など、地底で渦を巻くような不満を抑え込んで蠢くように生きる人達を愛情を持って描いている。
いつマグマが噴き上げてもおかしくない。人生に価値を見出せない多くの魂が轟々と地鳴りを起こしている様でした。
欲しいものを全て手に入れる未来は来ないだろうけど、ボクは明るく楽しもうと思います。