セミリタイアライフ クロスカブで大村湾を一周してみた
週末の予定はラーツー(ラーメンツーリング)&ドローン屋外操縦でした。
風が強いのなんのって!
ドローンは言わずもがな、カセットガスコンロも着火できないことが容易に想像できたので、B案を出動!
長崎県の中央部にある大村湾は、もうほとんど湖です。針尾の瀬戸という幅約170mしか外海との連絡はありません。
一周が約150kmで、ボクが計画している14日間四国一周の旅の一日分の距離です。
時間はどのくらいかかるのか?疲労度はどうか?
その他、装備の確認などのために一度走ってみたかったのです。
放浪の旅のつもりがめちゃ計画的やんって自分でも思うけど、それはコロナ禍で県を越える移動を自粛しないとならない職業のせいです。あと性格も。
朝はやく、パンとコーヒーを流し込んで出発しました。6時40分でした。
走り出してすぐに感じたのは、寒さです。
裏地起毛のカーゴパンツにダウンベスト、アウターは完全防水のブルゾンと、この季節だと少しオーバースペックかなとも思えるものでした。
最大の失敗はグローブを装着しなかったことです。完全に忘れていました。
クロスカブは元気に走ります。
バイクの大きな魅力の一つである加速力はほぼありません。
だけど、それ以外はかなり優秀です。
気軽で、開放的で、遠くまで行ける。操縦する楽しさもあります。
<荷台にハコを付けました。折り畳み式です>
寒さに震えながら1時間ほど走りました。
時々、テレビに取りあげられる「千綿駅」に到着です。
ホームからみる大村湾の夕日がきれいと評判です。
名物のカレーが食べられる食堂はまだ開店していませんでした。
特にすることも無く、早々に出発。
ハウステンボスを目指すが、その手前の南風崎(はえのさき)駅に寄ってみた。
近接する裏頭港に接続する駅として、戦後、多くの引揚者が利用したとのことです。
前職の上司で医療法人の理事長だった恩人が幾度か当時の話をしてくれました。
女性の引揚者の中には結構な数の妊婦がいたそうです。
その多くは望まない妊娠だったのです。戦後の混乱の中、不適切な行為があったのでしょう。
駆け出しの医師であった上司は、可能な限りの堕胎手術を当地で行ったというのです。
満足な薬品もないなかで、数カ月にわたって100人以上の施術をして、婦女子の今後の生活再建を手伝ったのです。
今の風潮のなかでは、とても容認できる所業ではありません。
だけど、当時は日本国中、生きることに精一杯の世の中でした。
明日も生き延びれるだろうか?どうしたら生きて行けるだろうか?
ボクは真正面から具体的な手段をとった上司を尊敬します。
それと共に、戦争の悲惨さを痛感します。
平和を守るには努力が必要である事、行動が必要である事を実感します。
この歴史的な駅よりわずか900mのところにJRハウステンボス駅があります。
悲惨な過去を持つ場所のすぐ近くに、レジャーランドのための駅が増設されたのです。
フラワーフェスティバルが開催されているようです。
南風崎で堕胎手術をうけた女性や、生まれることができなかった命のためにも、花を楽しむことができる平和を守らなくてはいけません。
話が重くなりすぎました。
気を取り直して走りだし、西海橋に到着です。
先に書いた針尾の瀬戸にかかる観光名所になっています。
大村湾はこの狭い海峡をもって外海と繋がっています。
だから大潮時には渦巻が発生するほど潮の流れは急です。
近辺の食堂の「アラカブの味噌汁」は絶品です。10:00になりました。
ここからは大村湾の西岸をひたすら長崎市方面に向けて疾走しました。
途中にオランダ村やバイオパークなどを横目で見ながら時津町から左折して長与町に入りました。
若い頃、チヌ釣りに足繁く通ったポイントが懐かしかったです。
そろそろお昼となる頃で、お腹が空いてきました。
もう、自宅までは1時間もかかりません。おうちでラーメンを食べよう!
大好きな景色を眺めてから、自宅到着は12:40でした。
約6時間、1日の行程としてはちょうど良い距離でした。
クロスカブの安定した走行性能で、疲れもほとんどありません。
さあ、ワクチン早く来い!