ボクの定年

還暦オーバー!今日もチャレンジ!

スモールライフを楽しもう

 

第一章 スモールライフって何だろう

 

60歳になりました。

友達の中には定年退職して自由人になった奴もチラホラ出てきました。

ボクも事業の継承を含め、あらたなステージに向けて準備を進めています。

 

これまでは、なるべくたくさん稼いで、なるべくたくさん行動していました。それが生きてる証しと思っていました。

いろんな処に行って、いろんな人と会って、いろんな活動をしてから死のうと思っていました。

たぶん、ある意味それは間違いありません。

でも、今後はたくさん稼げないし、たくさん動けない。

やりたいことは、まだまだ山ほどあります。でも、無理してやることもありません。自分にとって、どうしてもやりたい事と、もうやらなくても良いことを区別したいと思いました。

多くの人が生活の設計図を作りかえようとしています。今までの生き方が良かったとは思わないけど、今までの生き方では生きて行けない可能性が出てきました。あたらしい設計図が必要なようです。

 

自由度が高い生活

 

気が付くと背伸びもできずに、縮こまって生きていませんか?

何故のびのびと過ごせないのか?それは誰かにきん〇まを握られているからです。

ボクの場合だと役所の高齢介護課とかよく仕事をしてくれるパートさんだとかに握られています。彼ら彼女らの前ではなかなか本音が言えません。勝ち目ゼロの反撃が待っているからです。

ただし、突き詰めて考えると、役所の担当課に睨まれたくないからで、睨まれたら仕事がやりにくくなるからです。打算がはたらいています。不利益を承知で自由になると、面倒くさいことは増えます。おいしい汁も吸えなくなります。稼げなくなることもあるでしょう。それは選択次第です。選択の先にしか自由はありません。

 

お金がないと自由は手に入らない?

 

ある程度の収入は必要です。そのための自由の制限は仕方ありません。選択して自由度を決めましょう。馬車馬のように働くか、そこそこ働いてそこそこ稼ぐか?どちらでもいいのです。期間を決めて死んだ気になって働いてもいいと思います。疲れたらいつでも辞めれたらいいのです。

たくさん稼げなくなったとしても貧しくなるとは限りません。収入と支出の差がプラスであれば豊かに暮らせます。老後のために蓄えてもいいし、将来も稼げるように自分やお金に投資するのもいいでしょう。稼いだ金より少なく使うだけです。それでお金の問題は解決します。 

 

自分の居場所がある コミュニティの中で謙虚に存在する

 

 言いたい事を言いっぱなしでは、みんな煙たがって自分のもとを離れて行くに違いありません。所属していたいコミュニティの中では謙虚に自分の役割を果たすのが、結果的には豊かな暮らしに繋がります。多くのコミュニティに属してしまうと、それだけで疲れてしまいます。なるべく最小限にとどめましょう。役割があることは、家庭でも遊びでも仕事でも精神的に安定するし周りからも信頼されます。結局人間は社会的動物であるのです。

 努力することを楽しめる、楽しいことも楽しめる生活に憧れます。

 

小さくするもの

 

車(田舎では必需品)

 

次に買い換える時は今よりも排気量がワンランク下の中古を考えます。子供が大きくなったら親の車に乗るのも嫌がります。ワンボックスなんて無駄でしかない。

月に何回も高速道路を利用しないのであれば、1000ccのファミリーカーで十分な気がします。

住居(すでに一軒家をお持ちの方はご愁傷様)

これから先は出来れば賃貸、どうしても不安ならマンションが良いに決まっています。木造一軒家は30数年しかもちません。20年過ぎると修理に明け暮れることになります。その点マンションは歩いて病院とかスーパーに行くことが出来る物件がほとんどです。町内会もないし、庭の草も抜かなくていい。

食べ物(栄養よりも量)

 

満腹だけは避けたほうが良いと思います。腹8分がベストですが何とか9分で抑えるだけで、健康的になれます(詳しいエビデンスは後ほど)。内容は適当でいいと思う派です。だって内村君もイチロー君も中田ヒデ君もみんな偏食家であれだけの偉業を成し得たのですから。適当でいいのですよ。おいしいものを少しだけが一番幸せだと思います。

服(自分にとって気持ちいいのは数枚しかありません)

他人の目を気にしすぎたら何のための服装なのか分からなくなります。質の高い数枚を清潔に着るのが、理にかなっているしストレスフリーな気がする。

趣味・遊び(ここはケチりたくないよね)

 

遊びはとことんやるのが楽しいのであって、チマチマするのは好きじゃないです。でも、疲れてへとへとになる前に「今日はここまで!」って区切りをつけるのは出来るかもしれません。

時間(誰にでも平等だから特にこだわりたい)

 

無駄なモノのために時間を使わない、自分と自分の周りの人のために時間を使いたい。時間的な余裕のある生活は本来とても価値のある生活だったのではないでしょうか。

第二章 スモールライフの衣食住と遊びとお金(仕事)

 

衣服

 

誰だって裸で暮らしていけるはずはない。

変態です。すぐに捕まって地位と名誉がなくなります。何かしらの衣服をまとって生活しています。寒さや体を守るためだけに衣服はありません。ましてや変態と思われないためのものでもないでしょう。

服はその人となりを表すものだ。

と誰かが言ってたような言わないような。

確かに服装と人柄を紐づけして認識している気がする。イメージとして記憶に残るのが顔と衣服かも知れないですね。

清潔感や明るさなど服で印象を変えることが出来そうです。ビシッとしたスーツを着ていれば、仕事もできそうに見える。逆に汚くてだらしないジーンズの男には近づきたくもない。

 服を選ぶ事は人生を選ぶに等しい

人生は選択の連続です。あなたが下した選択であなたの人生は出来上がっています。服の選択もそのうちの一つです。

単に好きだから、お母さんが買ってきたから、そんな選択を続けることは大きなリスクを伴っているのではないでしょうか。服は自分で選ぶことが重要です。

small lifeは、たくさん持たない暮らしです。自分を上手に表現し、なおかつ個性を美しく見せてくれる服を少しだけ持つことをお勧めします。出来れば何年も使えるしっかりしたものを。

そのためには初期投資は必要ですが、ちゃんと手入れを怠らなければ長く持ちます。何より選択のセンスが問われます。それこそが人となりでしょう。

 

ここまで読んでて、外見にこだわるのは内面に自信がないからか?と勘違いをされる人もいらっしゃるでしょう。確かにそういう人もいます。

逆にそういう人は何年も同じ服を着ることはありません。

自信が無いから衣服に対する軸がぶれるのです。

自分に自信があるから自分に合う服を自分で選択することができるのだと思います。

 美しい服装は生き方の中にあるです。 

服選び以前に、デブってたらsmall lifeでもなんでもないですので。気をつけて!

 

食事

 

人間は食べたもので出来ているという人がいますが、人間以外もそうですよね。

生きものは摂取したもので出来ている。

生活の規模を小さくしても豊かに暮らしたいスモールライフを目指す者にとって食事はとても重要です。

単に費用がかからない食事では豊かな生活とは言えません。また、味覚や栄養価を犠牲にする食事もまた目指すスモールライフではありません。

それでは豊かな食事とは、どんなものでしょうか?

高価な和牛ステーキとかまぐろの大トロ寿司も豊かです。

でも本当に豊かな食材は地元で取れる旬の野菜や魚介類ではないでしょうか?

身体が喜ぶ、精神的に安定するような食事やバランスが良い食べ方が豊かな食事だと思います。

旬の食材は比較的安価で、手に入れやすく、味は何倍もおいしいですよね。

それに大切な人と一緒に食べることができれなそれが最高の食事だと思います。

一般的な旬の食べ物を紹介します。

 

野菜/ きゅうり、トマト、なす、ピーマン、かぼちゃ、おくら、 とうもろこし、みょうが、モロヘイヤ、えだまめ、にがうり、いんげん

果物/ 桃、プラム、スイカ、サクランボ、まくわうり 

魚介/ ハモ、タチウオ、シマアジカマス、スズキ、ウナギ、アユ、イワナ アワビ 

 

野菜/ かぼちゃ、里いも、新しょうが、 にんじん、さつまいも、落花生、きのこ 

果物/ ブドウ、ナシ、くり   柿、

魚介/ イワシ、サンマ、アジ、 ハゼ、アマダイ

 

野菜/ ほうれん草、小松菜、大根、れんこん、山いも、春菊、小松菜、

果物/ みかん、オレンジ、はっさく、キウイ、きんかん 

魚介/ ブリ、マナガツオ、アマダイ、ヒラメ、サケ、イカ、カキ イトヨリ、カニ、タコ、帆立貝 

春   

 

野菜/ うど、からし菜、小松菜、春菊、カブ、レタス 竹の子、新じゃがいも、ワラビ、ゼンマイ、新キャベツ、玉ねぎ

果物/ はっさく、いよかん、 いちご

魚介/ サワラ、サヨリ、コハダ、サザエ、ハマグリ、タイ、タチウオ、サヨリメバル、ニシン、トビウオ 

 

1.地産地消の季節の食べ物

2.タンパク質は魚主体

3.発酵食品はお勧め

4.睡眠とともに生活リズムの中心に

5.満腹は身体に毒

6.好きな食べ物は時々楽しむ

 

本当においしい物を食べたときは、心から幸せを感じますよね。

 

住居

 

小さな生活には小さな住宅が似合います。だけどなかなか難しい問題もあります。家族の人数や構成でどうしても3部屋以上必要になってくる事もあるでしょう。特に子供と年寄りには独立した部屋が欲しいところです。

また、賃貸か戸建てかという永遠の命題にも取り組まなければなりません。どちらにもメリットデメリットが有るので、自分のあたまで判断しなければなりません。ボクは長男で親と同居していたこともあって相続の後に新築したので、判断する必要はありませんでした。

 

家の大きさ

 

長期的な戦略がなければ小さな家に住む事はできません。親との同居と子供の数はある程度の計画があった方が良いでしょう。両親と子供に一つずつ部屋をあてがうと、どうしても大きな家になってしまいます。だけどよく考えないといけないのは、家族はずっと一緒に暮らさないという事です。親は同居すると金銭面で有利なこともありますが、いずれ亡くなります。子供は独立して家を出て行きます。同居する期間が何年ぐらいになるのかを冷静に考えましょう。特に子供部屋はすぐに不要になりますし、自分たちも歳を取れば2階への階段が億劫になります。

マンションは同一階でレイアウトされますのでどちらかと言うと効率的だと思われます。さらに家族構成が大きく変わったら住み替えると言う選択肢があるので有利です。

 

賃貸vs自己所有

 

結論は賃貸有利です。特に若い時は人生の選択がいろいろと残っています。住む場所を固定化するのはチャンスを逃す要因になります。お金の面でも数千万円を借金するなど危険しかないです。勝負したいときに資金がなかったらどうしようもありません。

老後に家賃の心配をしたくないという意見を多く聞きます。確かに自己所有していたら安心感はあると思います。しかし、修繕費用とか庭の草むしりや植木の選定など多くの費用はかかります。固定資産税もバカになりません。病院やスーパーから離れていると老後は大変です。タクシー代だけで3〜5万円を使う世帯はたくさんあります。

賃貸マンションが一番お勧めです。台風や水害などの天災にも強いし、病院や商店街に近い物件に住む方が総合的な安心感に繋がるのではないでしょうか?

 

一軒家は簡単に売り買いができないのが現状ですが、マンションだったら購入するにしても住み替えができるのは大きな利点です。夫婦二人になったら小さなマンションに住むのがスモールライフ的な正解だと思います。

 

あそび

 

small lifeは小さな楽しみを大事にする生き方です。

スケールの小さな遊びを考えてみました。

  

作る

 

例): 陶芸、日曜大工、盆栽、洋服、彫刻、動画、調理、フィギュア

何かを作る作業が好きな人とそうでない人がいると思いますが、ボクは大好きです。作る物には大した価値はありませんが、少しずつ形ができていく様はすごく有益感があります。

競技する

 

例): ゴルフ、野球、囲碁・将棋

遊びだからあまり熱中しないで取り組めば、緊張感をもって生活することが出来ます。ボクの場合はゴルフで友達に勝つために1日3時間は努力することが出来ます。

自然に帰る

 

 例):キャンプ、農業、釣り、放浪

コロナさえなけりゃじわじわブームが来ていたんですが、残念です。個人的にはリタイアした暁には放浪の旅に出たいと思います。軽ワゴンマットレスを敷いて、いろんな町の道の駅で寝て、いろんな温泉を利用するという夢を持っています。

稼ぐ

 

例):アフィリエイト、バイト、youtuber、転売

遊びの範疇で考えると単なるマクドナルドのバイトでも面白く感じるのではないかな?と思います。1回4時間週に2日程であれば若い友達ができて楽しそう。

転売も自分の得意分野だけに絞って仕入れをすれば、興味ある商品が自分の前を通り過ぎるだけでも楽しいものです。

 

small lifeは遊びにおいても規模を大きくせず、本質を見つめることに主眼を置いた遊びが出来るのではないでしょうか?チマチマした活動でも考え方次第で面白くなります。

ツアーに申し込んで、あとは旅行会社の言いなりの旅にはもう魅力を感じなくなりました。遠くまでは行けないかもしれませんが、何があるか分からない冒険の方が100倍楽しそうです。

真剣になり過ぎず余裕をもって、上手くいかない事も含めて楽しむことができる人が人生をも楽しめる人ではないかと感じています。

 

おかねと仕事

 

 生活の規模を小さくして無理のない暮らしを提唱しています。

 高いワインや南の島のリゾートは行けないかもしんないけど、地元酒蔵の利き酒会やキャンプ場でウインナーを焼いて食べることはできます。楽しみ方は無限です。

 

とはいえ収入は大事です。お金はどうしても必要です。

重要なのはどれくらいの額が必要で、どのようにして稼ぐか、ではないでしょうか?欲しいものをやせ我慢して暮らすより、頑張って稼いで手に入れたほうが幸せな事もあります。

 豊かな生活の定義は人それぞれです。でもある程度は収入の道が無いと生活は難しくなりそうです。

ボクの場合

現在の収入は役員報酬月に45万円です。少ないですよね。サラリーマンの平均給与です。引退を決めて、30%減額しました。covid19の影響でさらに減額待ったなしです(涙)

アイツさえ猛威を振るわなければ、まあまあ安泰の老後が待っていたかもしれません。でも、会社がつぶれると今後の収入20年間で約4800万円ほどがなくなってしまいます。

 

 そんな奴からアドバイスのような偉そうなことはできませんがアイデアは出していこうと思います。自分自身が稼ぐ力を持つことがポイントだと思っています。

 

イデアその1、勝手に専門家

 

人前で毎日話をする仕事をしてきた人。例えば学校の教師などは話し方教室の先生ができます。本人は気付いていないようですがスキルは一般人の数倍あると考えて良いでしょう。話方が上手かったら、今から特定分野を勉強して勝手に専門家を名乗ることも出来ます。家電専門家とか日本文学専門家とか、専門の本を20冊も読めば大丈夫です。話が上手いことが重要であり講師として有名になるかどうかはここで決まります。専門は後付でどうにかなります。

イデアその2、ステップアップ転職

 

今の状況ではお勧めできませんが、騒動が収束したら是非考える時間を取るべきです。時間がある時に徹底的に自分の武器に磨きをかけて、好条件の転職機会を探すことです。積極的に自分の価値を売る時代になると思います。ただし、会社は選べても上司は選べないことを忘れないでください。それで失敗した友達を何人も知っています。

イデアその3、副業掛け持ち

 

ネットでできる副業を数種類かけもちするのも面白いでしょう。アフィリエイトやwebサイト制作、動画編集、ネット販売などいろいろあります。自分に何が合っているかを確かめることが出来ます。自分でコンビニや飲食の事業を立ち上げたい人以外はコンビニや飲食のアルバイトは止めた方がいいです。時間がもったいないです。

イデアその4、個人事業を始める

 

なるべくお金をかけずに事業をつくれば、夢はあっという間に拡がります。人生が楽しくなります。ココナラでスキルを売るのは意外と簡単です。コンサルタントという肩書は怖い印象がありますが、近所のお兄ちゃんから1時間5000円でSEOを教えてもらいたいと思います。ボクの娘はイラストで月10万円稼いでいます。そのほか、ガーデニング指導とかパーソナルトレーナーとかフリーの農業手伝い人とか買い物代行とか、商売の基本は困っている人を見つけて助けることですから、いろんな仕事が考えられます。

イデアその5、マイクロ企業の立ち上げ

 

お金の流れと税金の事が詳しくなったら法人成りを考えましょう。ものすごく簡単にメリットをお教えすると、今まで個人の経費だったものが法人の代表になると法人と個人で経費を分け合えることです。スマホもパソコンも車も家賃さえも個人と法人で按分することが認められています。これだけで、お金がたくさん浮いてきます。サラリーマンがバカらしく思えてきます。

イデアその6、投資

 

ボクには向いていないので人に勧めるのも変ですが、インデックス投資ならお金を増やす良い方法と考えます。毎月5万円~10万円を20~30年積立投資を続ければ2000万円くらいは増やせるのではないでしょうか?たぶん。知らんけどな。不動産投資も難しそうですが、勉強して上手いことやればきっとまだ稼げるはずです。中古マンションやズタボロ一軒家を格安で購入して自分でリフォームして500万円ほど上乗せして売るなど成功例はたくさんあります。

イデアその7、企業買収

 

今の時代、300万円くらいで買える会社はたくさんあります。内容もピンからキリまでですが、本気で会社経営する覚悟があるなら、お金をつくる手っ取り早い方法です。相当な苦労は容易に想像できますが、やりがいもハンパないでしょうね。魅力的な会社にして売却すれば投資の何倍も何十倍も利益を出すことができるでしょう。

イデアその8、節約

 

ドンドン話が大きくなった挙句に節約です。お金は使ったら減ります。使わなかったら残ります。イスラエルの大富豪の教えにもあるように、収入よりも少なく使う事が何よりも大切です。これさえ守れば誰でも資産を作ることが出来ます。手取り22万円のサラリーマンも毎月10万円で生活したら12万円を残すことが出来ます。30年続けたら4320万円の資産ができます。ただ貯金するだけではなくてそれを元手にいろんなチャレンジをすれば、もっとお金を残すことが出来るかもしれません。

でも、25歳の若者が55歳になるまで月10万円で生活したとしたら、彼の人生は一体なんなんだろうと思ってしまいます。豊かな人生と呼べるのでしょうか?

冒頭に書いた地酒やキャンプも楽しまず、彼女も作れない可能性が高いですよね。

 

お金を稼ぐには努力が必要です。節約だって努力が人用です。それは間違いありません。好きな分野で起業したって努力なしでは成功しません。でも、努力はいつも辛いとは限りません。地味でつまんなくてすぐ飽きてしまう作業でも、成長が待っていることをボクらは知っています。あなたも知っています。

ドラクエやモンハンでひたすらレべルあげをしていたあの日は、強くなって敵を倒すワクワクの中にいたでしょう。努力はワクワクに包まれています。

 

第三章   スモールライフを楽しもう

 

豊かさの基準

 

生活の規模を小さくして豊かに暮らすスモールライフ<small living>はミニマムライフとは少し違っていて、ストイックに生活に制限を加えないということです。

本当に欲しいものだったらバイクとかゲームとか革ジャンとか手に入れて、楽しく暮らしたいと考えます。

 

お金は必要だけど、お金の多寡が豊かさを測る基準ではないと思っています。

時間が新しい豊かさの基準だと思います。

時間は誰にとっても平等で格差もありません。

 

時間をかける事が豊かさであって時間がかかっているモノほど価値がが高いと考えるのです。

例えば料理で説明すると、手作りの味噌汁とフリーズドライ製法の即席の味噌汁。

味だけで言うと即席味噌汁に軍配が上がるでしょうが、手作りのものが豊かな気持ちにさせることに異論はないでしょう。

例えば革ジャンは買ってきたすぐはゴワゴワして自分の身体に馴染んでいない。

でも、時間をかけて馴染ませる。オイルを塗って手入れを行なう。そうして革ジャンの価値は高まっていく。

 

世の中はグローバル経済の仕組みが出来上がっていて、品質の良い商品が市場に溢れるようになりました。

お金を使えばブランド等の付加価値があるバッグや財布も手に入ります。

そこら辺の中学生が持っている事があります。そのバッグを欲しがる事が豊かさでしょうか?

ユニクロの服も大変素晴らしいと思いますが、ゴツい501が馴染んだ時の快適さは変え難い価値です。10年は余裕で使えます。

 

自分にとって使いやすい道具は常に手入れをする事で本当の価値を生み出して行きます。

そんな手に馴染む道具に囲まれる事で生活を充実させていく事ができます。

手に入れるのにも苦労して、使い続けるにも手間がいる。

身の回りの多くのものがそんな時間を必要とするものばかりなら、数は自然と少なくなります。

少ない数しか持てないとなると本当に必要なものが明かに見えてくるでしょう。

 

そして一番の贅沢である事がわかってきます。

 

先週は家族で餃子を食べました。皮以外は手作りでした。ボクの担当はキャベツの微塵切りでした。

みんなでタネを包んで鉄板で焼いていただきました。

冷凍餃子の何倍も美味しい食事でした。贅沢な時間でした。多分ですがフォアグラより美味しいです。

家庭の経費を見直しました 

 

small lifeに向けてボクの家計も変えていきます。 

まず、変えなければならないのが家族の意思です。ボクだけが必要性を声を大きくして喚いても、ほかの家人が消極的だったら上手くいかないでしょう。重要なポイントと位置づけました。

妻としっかり時間を取って話し合いました。ボクらのデイサービスはとても危機的な状況に立たされていることを説明しました。娘と母上殿には夕食時に説明することにします。

それから最悪の場合を考えてそれでも生きて行けるお金の使い方を一緒に考えました。大筋でボクの意見に同意してくれて、話し合いはスムーズに終了しました。

 

家計の見直しは月単位で53000円の支出削減とボクと妻の役員報酬の30~40%削減です。最悪のケースを考えるとこれでも足りませんが、そうならないように努力します。

生命保険は半減します。もういつボクが死んでも家族は困らないからです。お葬式もあげないでも良い社会になっているはずです。

スマホ代は簡単そうで、実は難しい項目でした。今はauで固定電話やインターネット回線までまとめているので、結構お得になっているのです。ヘタにいじると割高になりそうです。でも、ここは決断しました。社会人3年目の息子のスマホ代を親が支払っているのは甘やかしだと思います。自分で格安simと契約しろと電話しました。娘も同じです。

DAZNとツタヤの月極サービスを中断しました。コロナ禍が過ぎ去るまで課金しません。

食費はブラックボックスでした。いくら使っているのか把握していないようです。四人家族で5万円以下にしようと決めました。食費専用の財布を用意して、給料日に5万円入れてゼロ円になっても補充しない。

 

これで53000円以上の削減が出来るでしょう。

ただ、small lifeはお金を使わない事を良しとする生活ではありません。精神的には豊かな生活を目指します。本を買うお金とか美味しいものを食べるお金は辛抱しません。少なくなるだけです。自粛生活はその点では好都合です。

仕事がなくなる事まで想定して準備を始めました。なんとか生きて行けそうです(笑)

 65歳まであと4年、エアポケットみたいなこの時間をなんとか有意義な時間に変えていきます。

 

スモールライフでも小さくできないもの

 

 パンドラの箱から最後に放たれたものは希望だったそうです。 

 

ボクの父親は地方公務員、具体的には市役所職員でした。

とてもおとなしい人間でした。もちろんボクは今も尊敬をしています。

進路を決めなければならない高校3年生の夏、父親とゆっくり話をする機会がありました。

ボクは反抗期の終わり頃で、まだゆっくり父親と意見を交わす余裕はありませんでした。

大学に進学したいというボクに、学費を出す側から一言だけは言っておきたい事があったのでしょう。

ボクの部屋にどっかと腰を下ろし、ボクの将来についての意見を求めてきました。

なんとなく生きていたあの頃のボクには将来設計なんて微塵もありませんでした。

だけど、唯一自分自身に希望していたことは、「波乱万丈な人生を送りたい」でした。

どうせ一回こっきりの人生ならドラマチックでスペクタクルに満ちたものにしたかったのです。

案の定、父親に安全で安定している生活の尊さを力説されます。無理もありません。

父親も母親も戦争と敗戦の後の貧困を知っているのです。

何も知らないボクは、ただ面白ければそれでいいと思っていたようです。

父親は公務員か教師を目指すように説得しましたが、その当時のボクの成績では相当頑張らないとそのスタートラインにさえ着くことができない有様でした。

最終的に、潰しの利く経済学部なら許可を貰えることになりました。

 

父親が74歳の頃、ボクは病院勤務という安定職を捨てて起業します。

弱く小さくなった父親は、何故か全く反対せずに応援してくれました。母親が説得したと話していましたが、ボクは父親も自由に羽ばたきたかったのだろうと思います。

それが出来る時代に生きている息子の可能性を摘み取りたくなかったのでしょう。

 

希望とは言い方を変えると欲望だったり夢だったりします。いくつになってもどんな状況になっても小さくできないものです。