シューズ(靴)のミライ
世界陸連がナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ(Vaporfly)シリーズ」を使用禁止にする可能性があるとの報道がありました。
https://www.fnn.jp/posts/00049824HDK/202001161905_livenewsit_HDK
まだ、決定した事ではないですが、選手にとっては早く決めて欲しいでしょうね。決められたルールの中で競うのがスポーツですから、裸足と言われれば裸足になるしか無いなのでしょう。
そもそも靴とは身体、特に足裏を保護するために創られたものです。歴史でみると、ヨーロッパでは木靴、日本では下駄や草履など見たことがある人も多いでしょう。
歩いていて怪我しないように履いていたものが、少しづつ歩きやすい機能を持ち始めたのだと思います。
そして、スポーツにおいては勝つための機能が求められ、対応すべく企業努力がなされた結果、今日のような状況になったのです。
このような問題は以前にもありました。サメ肌水着とかスキージャンプのスーツなどです。素っ裸で競技しない限りは、ずっと同じような問題と対峙していかなければならないのでしょう。
それよりもボクが思い出したのは、ジャンピングシューズのドクター中松さんです。ナイキのヴェイパーフライには厚いクッションの中に反発性の高いカーボンファイバー製のブレード1枚が埋め込まれています。踏み出すごとにエネルギーの蓄積と放出が行われるというのです。
それやったら、ジャンピングシューズやないかい?と時流に乗ったつっこみをしましたが、家族はみんな知らん顔でした。
世界陸連は、ソールの厚さに基準を設けることを検討しているようです。ブレードは問題ではないのでしょうか?
靴は身体を保護するためにあります。むしろクッション性を重視するべきではないでしょうか?すでにトップアスリートは身体の限界を超えて競技しています。現役を終えた選手の身体はボロボロになっているという話も聞きます。
競技用のシューズは身体を守る方向の改善はもっと推進されるべきでしょう。
むしろ、高齢者や一般人向けに技術が使われて欲しいですね。
左右の靴にチップを埋め込み、歩行分析がリアルタイムで可能になる技術や、お子さんや認知症のかたのためのGPS装置とか、横断歩道を時間内に渡れるための推進力をもった靴が必要になると思います。履くだけで立位のバランスを調整してくれる靴も実現可能に思えます。
かつて本田宗一郎さんは「レースは走る実験室だ」と話されました。
企業もそれぞれの競争の中で、最新の技術を生み出しています。そしてその技術は私たちの生活を豊かにしていきます。
世界陸連は、しっかり議論して、それでいて急いで結論を出してほしいです。
人類の靴の未来があなた方の判断にかかっているかもしれません。
ドクター中松氏HP http://dr.nakamats.com/
それでは、また明日。