オリンピックは不要不急か?
残念なことにイギリス変異株の感染能力は、ボクの予想を超えていた。
インド変異株はさらに強い感染力を持つと聞く。
現状を客観視して、これまでの認識を新たにしなければならない。
オリンピックは必要か?
これまで「平和の祭典」とか「国威掲揚」とか、その時々で理念みたいなものが提唱されてきた。
今回は「復興の祭典」とか「新型コロナウィルスによる未曾有の危機を乗り越えた人類にとっての祝祭」などと、現実のみならずオリンピックの根本精神を無視した提唱みたいなものがまかり通っている。
東京都立大学の桝本直文教授は
近代五輪は本来、国や地域同士でメダルの数を競うものではなく、スポーツを通じて異なる国や地域の人たちが相互理解を深める機会
と述べている。
オリンピックを表す文章として、シンプルでとても素晴らしいと思います。
そして今のオリンピックは残念ながら桝本教授の意からは程遠い印象です。
商業主義で競争主義で打算的。
アメリカの放映権(お金)のために選手の体調に有利な秋の開催が出来ない。
命を削ってまでメダルを狙いに行く選手。
自国の選手の成績を叱責する国民。
どんな事業でも、いつかは廃れていく運命だ。
オリンピックはまだネームバリューがある。
だから現在は人の耳目を集めることは出来るだろう。
だけど、もうそろそろ。
汚い厨房が見えてしまっているレストランの料理は、それが貴重な食材が使われていたとしても、客は満足できなくなる。
グローバリズムが進むと同時にナショナリズムは薄らいでいくはずだ。
2021東京五輪は、オリンピックの価値そのものが衰退していくきっかけになる大会になるかもしれない。