無能のすすめ
仕事が嫌な人がいる。
先日、面接をした男性(50代)もそんな感じがあふれていました。
嫌だけど、お金が必要だから面接に来たようでした。
だからボクらの仕事の社会的意義や取り組んでいるミッションを、いくら熱を込めて話してもまったく興味がないみたい。
前職は、地方では大きめの精神病院で看護師として勤務していたそうです。
だけど腰を悪くして、患者さんの世話ができなくなって退職したとのこと。
30年近く続けてきた仕事ができなくなり、それまでの経験や実績を一旦捨てなければならない退職の決断はとてもしんどかったと想像できます。
しかし(結果論的になりますが)、彼にとってその決断は失敗だったと思うのです。
腰の痛みの程度や慢性化するかどうか?医学的知識があればある程度予想はつくはず。
その上で 自分の将来を考えられたら、もっと良い選択肢もあっただろうと想像します。
看護師の業務ができなくなったら、病院としてもなるべく本人都合による退職の道筋を作ってくるでしょう。
でも、50歳を過ぎて腰に爆弾を抱えている男性を採用する病院・施設はないと思います。
ここから先は、あくまでも一般論です。ボクが面接をした男性とは関連しません。
一般論として働き方に対する考え方の一考察です。
それは、いっそ無能になれば、逆に生きる道も見つかるかも知れないというものです。
ちゃんとした組織で就労しているのであれば、仕事はたくさんあります。
無能でもできる仕事もさがせばあるのです。たとえば掃除とか車の管理・運転など。
簡単な事務作業も必ずあります。
安易に退職を選ばずに、組織にしがみつく働き方も選択肢に加えるべきです。
なかでも業務の中で心身の傷害を負った場合は、もちろん組織にも責任があるのですから、労働者だけが責任を感じなくてもよいのです。能力的にできる範囲の業務をすればよいのです。
ただし、鋼のメンタルどころではないダイアモンドのメンタルが必要!
プライドは一切捨てなければいけません。
それと、ある程度の給料の減額という条件を飲まなくてはならないでしょう。
それができたら、ある意味ストレスフリーなサラリーマン生活が不可能ではありません。なにせ、「無能」の免罪符があれば嫌な仕事をことごとく拒否できるのです。
徹底的に簡単で楽な業務を求めてさまようことになります。
中途半端な上司では中途半端なレベルの業務しか見つけることができないでしょう。
中途半端は良くありません。
「あ~その仕事、僕には無理です」
ひと言、高らかに宣言します。
するとどうでしょう?上司が自分の気に入った業務を持ってくるまでしばらくの間、何もしないで待機時間が発生します。見方をかえればこれは不労所得です。
やっと持ってきた業務が気に入れば取り組めばいいし、そうでなければもう一回繰り返しです。
組織が人権をないがしろにする施策にでたら、即、労働基準局や弁護士に連絡します。
だけど基本的には所属する組織に忠誠を誓い、組織のために働く意思を見せる事が大事です。ただ、甘い汁だけ吸わせてくれたら、それだけで良い。多くは望まない。
どんなに虐げられてもダイアモンド級のメンタルで、いい人を演じます。
辛い人を慰め、絶好調の人を讃え、親切心を振り撒き、笑顔を絶やさない。
組織が諦めるまで粘りましょう。
生きがいはアフター5に全振りです。
なんだか勝利者みたいだな