後輩に追い抜かれた話
元気な60歳こもしんです。
「勤務先を辞めてきました」後輩が突然たずねてきて、そう話し始めました。
顔面は蒼白とまでは行かないまでも、そうとう緊張しているのがわかります。
普段はお調子者で、ボクの話なんかまともに聴かない奴でしたから、ボクも真剣に対応しなければいけないなと思いました。
以前のエントリにも部分的に書いています。
手持ちの案件を紹介して後輩は起業し、3年を待たずに売り上げで追い抜かれました。
正直に書くと、一時はショックで鬱っぽくなりました。
カッコ悪いから気にも留めないそぶりをしていましたが、内心は自己嫌悪の塊になっていました。
後輩の会社の株の所有とか子会社化とか上手くやる方法はあったはずだと非常に器量の狭い考えになったこともありました。最低ですね。
努力の量で負けている
でも、その後輩とよく話をしてわかった事なのですが、彼は圧倒的に努力をしていたのです。
会社を立ち上げて2年ぐらいは睡眠時間3時間くらいで仕事をしていました。もちろん休日など取らずに会社を大きくする事だけに命をかけて頑張っていました。
対してボクは2年目あたりから磯釣りにハマって、毎週のように海に出かけていました。楽しかったです(笑)
それで敵うはずはありません。
人と比べることの無意味さ
もう何回も人と比べても幸せにはなれないと自分に言い聞かせ、周りにも説教じみた話をしてきました。それでも比べてしまうのが人間の弱さです。ボクの弱さです。
楽しかったはずなのにもっと楽しそうにしている誰かを見つけてしまったら自分の楽しさが削られてしまうような錯覚におちいります。
そもそも目標が違う
ボクが会社を作ったのは自分と利用者が幸せだったらそれが理想の形でした。
会社を大きくしようとか大きく稼ぎたいとか思ったこともありませんでした。だから大きくなるはずもないのです。2年で理想形に到達してしまったのです。
後輩の彼はボクに相談しているときから、やるからには大きな組織にしたいと言っていました。確かに聞いていたのです。
ボクはそういう事は会社が安定してから考えなよと話しましたが、彼は安定なんかしたくありません。と答えました。
見ているモノが大きく違いました。
今の自分は幸せか?
間違いなく幸せだと感じます。子供もちゃんと育てたし、欲しいものもほとんど手に入れた。さらに無駄なものを手放すこともできた。
健康だし友達もいるし、これ以上望むものもない。会社を大きくする理由が無いのです。
資本主義社会においてはボクは彼に負けてしまいましたが、ボクはもう違う目標に向かっています。
75歳までは人生を輝かせたい。明日になるのが待ち遠しい日々を送りたいと思います。