書評~減速して自由に生きる ──ダウンシフターズ
こんばんは、元気な60歳こもしんです。
グローバルな経済が高度に行きすぎちゃって、生き辛く感じている人は多いと思います。
筆者の高坂さんもその一人です。
気がつかない間に世の中のシステムに乗っかっていて、それが当たり前と思って生きてきたそうです。
なんでこんなに辛いのだろうと素朴に感じ、思い切ってシステムから降りてみた。
降りてみたら、天国みたいに楽になった。
そう言う話です。
ボクは良く存じ上げていないのだけど、高坂さんは結構有名になった人だそうです。
最近はボクも強く感じていることがあります。いろいろ限界に近づいているなと。
ちっちゃな会社を経営していますが、会社というシステムも終わりかけているなと思います。
経営者と社員のあいだの溝は、もう誰にも埋めることができなくなっています。
充分な利益がある会社だけが幻想を維持できるだけで、それが無くなると最終的にはブラックの烙印が押されてしまいます。
そんな社会で疲弊するくらいなら、早めに世間の大海原に漕ぎ出した方が良いかもしてません。
世間の波風はキツいですけどね。
でも、生きている実感は感じやすいですね。それは間違いありません。
楽しいことも辛いことも各段に増えます。人生の濃度が濃くなります。
高坂さんは農業プラスαを勧めています。ボクも可能性を感じます。
自由はフワフワしたものではなく実直でゴツゴツしています。柔なメンタルでは傷だらけになるでしょう。
でも、擦り傷の跡はちょっとだけ頑丈な皮膚が再生されてあなたを守ってくれるはずです。
自然は優しかったり厳しかったり、だからこそ何気ない夕日にも感謝を込めることができるのです。
システムから降りる瞬間は、たしかに不安だしどうして良いのか分からなくなりでしょう。
高坂さんも例によって自分探しの旅に出ています。
世界中を見て回ってやっと自分の考えがおかしくないと悟ったみたいです。
それほど世の中は高度に成熟して硬くなっているのでしょう。
軽々しく勧める進路ではありません。その先に何が待っているか誰にもわからないのですから。
でもこの本を読んでしまったら、後戻りが出来なくなるかもしれません。
だって、面白くて楽しく生きる可能性を知ってしまうのだから。