ボクの定年

還暦オーバー!今日もチャレンジ!

健康こそ最大の資産だ

何度も書きますが、貯金が無い。会社経営してますが、貯金はゼロです。

まぁ何とかなるでしょう。健康でいれば楽しい事もたくさんあるし、ご飯もおいしく頂ける。厳密にいうと「心房細動」という病気を持っているけど、今のところ問題ありません。

 

30才で病院に勤め、それから30年、医療・介護の世界で生きてきました。いろんな人を見てきました。いろんな経験をさせてもらいました。そして分ったのは健康くらい大事なものは無いという事です。そんなの誰だってわかっているよと思われがちですが、あんまり分かってないよね、みんな。健康よりもお金が大事と思っているのじゃないの?

 

勤めていた病院は、世にいう老人病院。その頃は何年でも入院する事ができました。今からでは嘘っぽく聞こえるかもしれませんが、10年以上入院されている方もけっこういらっしゃった。そこで僕は理学療法士としてリハビリテーションの仕事をしていました。患者さんにはお金持ちもいたし、貧乏な方もいた。刺青を入れた方も上品な方もさまざまでした。共通点はみんな健康を害していたこと。そして精神的な余裕を失くしていたこと。病院という特殊な場所では、健康が最大の価値であることを実感できました。

 

一般社会のなかに戻ると、積極的に健康を維持しようとしている人と、ほとんど考えていない人との意識の差が大きいように感じます。あらゆるリスクを拾い出すと、健康の維持が最もリスキーであると分かるはずです。

 

ある調査では、健康格差の原因は

①所得の差

健康維持・向上を図るため、ジム利用やスポーツをするだけの経済的余裕があるかないか。

②教育

勉強するのと同じように目的のために行動変容(新しい習慣を継続すること)ができるかどうか。

③居住地域

①②で挙げた人たちが多い地域であるかどうか。

となっています。

こうして、最近では健康の格差も広がっています。

 

さらに健康を失うと経済的にも大きなマイナスの影響を受ける事になります。例をあげてみます。夫婦二人の平均的な年金として月に22万円。貯金が2000万円あるとします。

夫婦が健康ならば生活費は年金で賄えます。趣味や旅行、冠婚葬祭などへは貯金を切り崩して行っても30年くらいは大丈夫でしょう。

しかし、夫婦どちらかが、例えば脳梗塞後の麻痺で介護が必要になったとします。発症後の医療費は高額医療制度を使えば6~7万円(月)で収まりますが、入院に伴う居室費や食費、理念費用など最低でも4~6万円必要になります。合わせると10~13万円です。これが3ヶ月以上になるでしょう。そして退院後は、老人保健施設などの入所施設または自宅での療養生活に入ります。施設入所となると月に13~14万円ほど、在宅生活でも介護保険の一部負担などで1万円~3万円と医療費負担が2~3万発生します。受診の為の交通費などもかかる場合があるでしょう。家で診ても5万円ほど入所では13万円ほどがかかります。

 

その状態で30年間生活すると、在宅で1800万円、施設入所では4680万円かかる計算になります。2000万円の貯金では全く足らないのが現実です。生きているだけでギリギリの生活を余儀なくされます。

 

健康な人は年に数回の旅行ができて、健康を失うとカツカツの生活です。当然、精神的な余裕もなくなるでしょう。大きな差ができることがわかります。

 

僕みたいに貯金も無い人間は、健康こそ最大の資産であって、これを失くすことの意味をしっかり意識しないといけません。簡単な運動や意識すれば改善できる食習慣など、費用もかけずにできる活動は、これからの人生を大きく変える事ができるのです。

健康でいればちょっとは稼ぐこともできるかもしれません。