60才からの健康管理
60才からはダイエットなど考えず無理なく楽しい運動を継続しましょう。
身体の変化
60才を過ぎるころから、少しずつというか日に日に体力の低下を感じる方は多いと思います。私などは20時を超えると、もう瞼が重くなってなんか1kg位の重りがまつ毛にくっついているんじゃないかと思うくらいに毎日眠たいです。
先日、10kmのウォーキングイベントに参加しましたが、その日は17時には爆睡状態でした。
そのほか、老眼が進む。聴力が落ちる。集中力が低下するなど、あっちこっちで低空飛行に移行していきます。
専門的に言うと、加齢に伴う運動器の変化として
①筋量の減少
②関節の変形
③骨量の減少
④神経系の機能低下など
⑤感覚・知覚の感度低下
なども起こってきます。
これらの変化は
①姿勢の変化
②関節の可動域制限
③筋力低下・筋持久力の低下
④バランス低下俊敏な反応性の低下をもたらします。
心の変化
身体の変化は心理面にも影響を与えます。いままで出来ていたことが少しずつできなくなります。スポーツや釣りなどの娯楽の場面でも年齢を感じさせられることが多くなります。そのことで喪失感が強くなり生活への気力を失わせることにもつながります。
また、取り巻く社会環境も大きく変化する時期で、会社を定年で退社したり、子供が大学や就職で親元を離れるのもこの時期ですね。孫が生まれるなどのうれしい変化もあります。
60才で考えたほうが良い運動とは
若い時のように短期間で筋力アップなどはお勧めしません。もちろんライザップのようなサービスを使えば不可能ではないでしょう。しかし筋肉隆々とした肉体を手に入れるためにはそれなりのリスクがあります。単に筋トレ中に怪我をすることがありますし、心不全を引き起こす事も普通にあります。その他の内臓機能が体質の変化について行けず、想定外の不調が出現する可能性もあります。大幅な生活の変化はおおきな病気を引き起こすきっかけになる事があるのです。
理学療法士として経験だけは多く積んできました。その中で最もお伝えしたいのは、世の中には非常に多くの健康法が存在していますが、そのすべてがあなたに適してはいないという事です。むしろあなたにとって効果のある方法は、一つか二つです。それだけ固有性が高いという事です。若い人にはまだ、順応性があります。しかしシニアといわれる年頃になったら、無理をしないというのが第一です。現状を維持する力こそ手に入れるべき健康管理術です。
①生活のリズムを整える
②食事の採り方を考える
③続けられる運動を行う
④精神的な安定
生活リズムは決まった時間に起きてきちんと排泄し、食事を取り、日中は活動して、決まった時間に深い睡眠をとる。という事です。
食事も重要なファクターです。僕は行き過ぎた栄養管理は意味が無いと考えていますが、身体は食べた物からできているというのは同意です。タンパク質を中心とした美味しいと思える食事が健康につながる事は間違いありません。
適度な運動は身体を維持するのには必要な要件です。生物は環境に適応して変化する性質があります。筋肉を使わなかったら筋力は低下します。同じように他の臓器や骨・神経系も運動をしない生活に最適な能力(低下した能力)に変化します。だから、続けて運動する事がどうしても必要になってきます。続けてないと身体は必要と認識してくれませんから。最初から続けられる運動でなければ意味がありません。
精神的な安定は全くストレスのない生活を意味するのではありません。自己肯定感がしっかり確保され、程よいストレスも感じられる状態が、健康維持のために必要と言われています。生命の危機が全くない状態では、生き延びるための生命力は逆に低下するらしいのです。心(こころ)の問題は奥が深いですね。
具体的方法と続け方
具体的な方法としては短時間の筋トレとウォーキングをおすすめします。
僕は筋トレはスクワットだけをやっています。1日30回を週に3日。これは一人でやっていますが、筋トレの向こうにゴルフ仲間がいるのです。スコアの為には5分くらいの苦行は何ともありません。
ウォーキングは週に1~2回5km~7km程度歩くようにしています。妻と一緒に歩きますが、最近はなかなかお互いのスケジュールが合わないのが難しいところです。
引用「1日8000歩、20分の速歩き」が健康のカギ
東京都健康長寿医療センター研究所
老化制御研究チーム副部長・運動科学研究室長
青柳幸利 https://www.yakult.co.jp/healthist/221/img/pdf/p20_23.pdf
適当に始めるのでなく、ちゃんと目標を持つほうが長続きするように思います。ゴルフのスコアやウォーキングイベントへの参加などですね。
お勧めするのはコミュニティの活用です。
楽しく無理のない運動は仲間と一緒に行うのが◎!スポーツにしろお稽古ごとにしろ仲間がいたら続けやすい。ウォーキングや筋トレだって気の合う仲間を見つけるのがよいと思います。見つける場所は地域のコミュニティやジムやスポーツクラブだと思います。
僕は同級生とゴルフをいつまでも楽しみたいので、筋トレを続けられています。やっぱり自分だけへたくそなのは嫌ですからね。